2022/08/11 17:05

暦の上では秋。
でも連日の暑さのアトリエです。
アレを作り始める時期がやってきました。
来年はウサギさんですね。

今回のブログは恒例の
陶芸で作る干支人形の制作について
思いを書きます。
◉きっかけは、あるグループ展◉

「花小紋」という私の作品シリーズ
干支人形を作り始めたのは申年から。
アイデアのきっかけはグループ展でした。
約8年前。
私はある美術協会に所属していました。
その協会宛に展覧会の依頼があった訳です。
主宰は銀座で老舗の銀製品専門店でした。
海外のお客様も多い店内ギャラリーにて
「日本を感じる要素を入れた作品」
コンセプトにグループ展の開催依頼が
あったのです。


◉アイデアに悩む◉

当時、私は
作風を少し変えていきたいと
悩んでいた時期でした。

今思えば悩まなくていい悩みでしたね。
自分で「このままじゃいけない!」と
思い込んじゃってたんです。

私らしさを残しつつ
より繊細で高級感のある雰囲気と、
「日本を感じる」展覧会コンセプトに合った
テーマは何なのだろう?

そんな時にヒントが降りてきたのです。


◉ヒントは伊勢神宮◉

偶然、グループ展の半年前、
友人と初めて行ったお伊勢参りに行きました。
それで見たのですよ!

各宮敷地内に敷き詰められている
白い石を!
「これだ!」って閃きました。


伊勢神宮内に敷き詰められた白い石は
「御白石」というそうです。


お清めのために奉納された
この白い石をイメージにしよう!と
思った瞬間、私の記憶と繋がったのは
幼い頃、大好きだった日本昔話
その中に「十二支の由来」という話。

伊勢神宮+御白石+参拝=正月=干支

めっちゃ日本ぽい!


◉丸い玉子のようなボディーの訳◉

私の作る干支人形は
一つ一つ手びねりという技法で
土で丸い玉子のような形を基本に作り
デザインを考えます。


これは伊勢神宮の「御白石」を
イメージしているからです。
サイズ感もそうですね。
両手の中にそっと佇むサイズ感。
そして色も白だけす。
花小紋の模様は寺社などで見かける
欄間彫刻がヒントです。

とても手間がかかりますが
一つ一つ模様も手彫りします。


こうして出来る干支人形。
次で8巡目。来年は「卯」です。
デザインも決まり、現在制作中。
今年の予定ですと10月中旬には
完成したいと思ってます。

ぜひ楽しみにしていてくださいね。

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最後まで読んでいただき
ありがとうございます!

陶芸で、やわらかな気持ちを届ける

 

東京都立川市の

陶芸アトリエと陶芸教室。


アトリエ陶喜・辻本喜代美でした。