2021/08/12 19:03
「
陶芸を通して、私は何を届けたいのだろう?」
最近こういうことを考える機会が増えました。
美術大学の学生だった頃
制作の課題があるたびに「作品コンセプト」として、
ちょっとした企画書みたいのを提出するのが
授業として常だったから、
今になってもそういうことを考えて
言葉を巡らしていることが癖になってます。
ただ、その内容は最近だいぶ変化しています。
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「陶芸を通して、私は何を届けたいのだろう?」
若い頃は直球で
「私の作品を見て見て見て見て!!」
を発していました。
陶芸作品に対する考え方も
文字通り、私の手が作ったモノ。
という感覚が強かったですね。
作品を通してでしか
メッセージを伝えられないと思っていたから。
でもね、最近はちょっと違う。
作品というのは
私を表す、私が目指したいものの
ほんの一部分でしかない。
そんな感覚になってきています。
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作品展開催のご依頼をいただき
一生懸命制作して
その会期を迎えられることも幸せだけど、
陶芸教室に来てくれる方や
生徒さんたちが自分で作った作品に料理を盛って
喜ぶ様子を伝えてくれる。
そういうことにも、すごく幸せを感じます。
昨日も陶芸教室の生徒さんから
自作の器に料理を盛った写真が届きました。
「先生!この前作った器で蒸し野菜したの。
ほら、カボチャがおいしそうでしょ!」
そんな声と共に。
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「陶芸を通して、私は何を届けたいのだろう?」
人生の折り返し地点になったからでしょうかね?
ずっとずっと有形の作品を届け、
伝えることにフォーカスして来ましたが、
今は陶芸を介して無形のカタチを
届けていきたいという思いが強いです。
つまり
「気持ちを入れる器」
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陶芸というのは、器ひとつ作るにも
たくさんの工程があり、
完成までのタイムラグがあるため
今日、作ったものを
持ち帰って使えるというものではなく、
今日注文すれば明日出来上がってくる。
というものではありません。
出来上がるまでの間の時間が
楽しみの一つでもあります。
その間、たくさんの想像力や
ワクワクする気持ちがたくさん生まれます。
こういう気持ちを全て
完成した作品に盛ることができる。
料理とともに。
そして、日々使うことで
心の豊かさも増していく。
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「陶芸を通して、私は何を届けたいのだろう?」
もちろん陶芸家として文字通り作品を作ることは
私にとって大切なことという思いは変わりません。
それに加えて、これからの私は
文末にもあるように
陶芸で、やわらかい気持ちを入れる器を作り
やわらかくて豊かな気持ちを感じる時間と
空間を届けていきたいな。
そんな風に思っています。
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今週も読んでくださり、ありがとう!
陶芸で、やわらか〜い気持ちを届けたい
東京都立川市の
陶芸アトリエと陶芸教室。
陶芸家でアートセラピーカウンセラーの
アトリエ陶喜・辻本喜代美でした。
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アトリエでは体験陶芸もできますよ!
アトリエのメンバーシップも大歓迎!
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やわらかな気持ちの作り方
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